OaKキャピタルの解説
平成26年9月1日公開
株価 239円
時価総額 111億円
会社の特徴
OaKキャピタルは、ヒラボウという潰れかけの紡績会社を現経営陣が買収して、上場企業という箱を手に入れて、OaKキャピタルに社名変更した経緯があります。
現経営陣は、会社発足から企業価値の向上や資金集めをするのが上手だということです。
経営陣はネットワーク豊富で、投資会社としても流通、経営、マーケティング、交渉などに長けた方々が揃っているようです。
Oakキャピタルの特徴は、投資先企業に投資して、儲かった分をガッポリ持っていく形だけではありません。新株予約券を割り当てとコンサルティング契約という形で、投資先から直接的にお金を取るのではなく、出来高制のように市場からの評価がアップして株価上昇(企業価値・時価総額の上昇)したら報酬という形で、投資先も自立して運営できるようにしています。
コンサルティング契約や株を取得すると、経営面にも参画してサポートするため、投資と融資に大きな付加価値がついたようなwin-winな関係が生まれます。
投資先やOakキャピタル本体は、まさにOak(樹)のごとく、大きく大きく育っていくことでしょう。
しかし、水をあげた直後(IR直後)は株価も上昇しますが、水をあげないと株価が水準に戻るという特徴があり、投資のタイミングには注意が必要です。
シナリオの描き方
Oakキャピタルは、現在の利益(含み益)が素人でも計算できるという点でもワクワクさせてくれる銘柄です。
公開された投資先の株価が上がったり下がったりすると、その株を保有しているOakキャピタルの含み益も上下します。もし保有している株式を売却した場合には、EDINETで変更報告書を閲覧できておよその利益が計算できるのです。
Oakキャピタルはそのような個人投資家がワクワクできるポイントをたくさん持っています。
大泉製作所
パス
レカム
ガーラ
レッドプラネット
詳しい投資先は公式ホームページからIRで確認。 http://www.oakcapital.jp/jigyo/equity/result/
新しい投資先発表でもかなり盛り上がることが期待できます。
リスク管理
Oakキャピタルが株式を売却するタイミングは、投資先株価の最高値は狙っていないように思えます。
代わりに企業として安定して黒字でいられることを優先しているような取引で、投資先高値で売却した計算だと、数十億の利益が得られてそうだと思ってしまいますが、決算はそうでもない…とう波乱も含んでそうでリサーチし甲斐があります。
OaKキャピタルの下落リスクは低いと考えられます。
その理由は、募集新株予約権(有償ストックオプション)の発行を行ったためです。
役員へのボーナスとして行使価格は237円で新株を受け取る権利を発行しているのです。
ただし、これには条件が付いています。
新株予約権の行使の条件
① 新株予約権者は、当社が金融商品取引法に基づき提出する平成27年3月期第2四半期報告書に記載された連結損益計算書(連結損益計算書を作成していない場合は、損益計算書。以下、同じ。)における営業利益が500百万円以上の場合、または平成27年3月期有価証券報告書に記載された連結損益計算書における営業利益が1,000百万円以上の場合のみ、本新株予約権を行使することができる。
② 新株予約権者は、本新株予約権の権利行使時においても、当社の取締役、監査役または執行役員であることを要する。ただし、次の各号の一に該当する場合は、当該各号に定める期間に限り、本新株予約権を行使することができる。
ⅰ)取締役または監査役を任期満了その他正当な事由により退任した場合
行使期間満了日まで
ⅱ)役員規程、執行役員規程または就業規則に基づき、定年による退任または退職をした場合
退任または退職の日より1年経過する日と行使期間満了日のいずれか早い日まで
ⅲ)会社都合により退職した場合
退職の日より1年経過する日と行使期間満了日のいずれか早い日まで
ⅳ)上記各号を除くほか、会社が特段の事情ありと判断し、書面により承諾した場合
行使期間満了日まで
③ 上記②にかかわらず、新株予約権者が死亡した場合、その相続人は、新株予約権者死亡の日より1年経過する日と行使期間満了日のいずれか早い日までの間に限り、本新株予約権を行使することができる。
④ 各本新株予約権1個未満の行使を行うことはできない。
このことにより、取締役は平成27年3月期第2四半期報告書に記載された連結損益計算書(連結損益計算書を作成していない場合は、損益計算書。以下、同じ。)における営業利益が500百万円以上、または平成27年3月期有価証券報告書に記載された連結損益計算書における営業利益が1,000百万円以上の業績を叩き出し、さらに株価を釣り上げることでそのボーナスがアップしちゃうということです。