6616 トレックスセミコンダクターの規模は2倍に、利益はどうなる?

トレックスセミコンダクター

時価総額100億、今期売上200億予想、電源ICのトレックスセミコンダクターの株価は

フェニテックセミコンダクターの子会社化により事業規模が拡大

トレックスセミコンダクターの本業「電源IC」は堅調な成長分野

電源IC市場は、注力してきた車載機器、産業機器分野は、高い成長率で推移すると予想されています。

フェニテックは新工場の立上げ途上のため減益

旧トレックスグループは 前年比3%増収となっています。フェニテックは円高やお客さまの在庫調整の影響により前年比減収。

ヤマハから事業譲渡のフェニテック鹿児島工場はもう少し時間

フェニテックはヤマハから鹿児島の工場を譲渡されています。ヤマハは2015年に半導体事業から撤退して、海外の提携企業に半導体をお任せする方針をとりました。

フェニテックは向上を手に入れましたが、当然今までヤマハで使っていて、ヤマハの半導体を作るわけではなくなった点、稼働率は低下しています。

それらが影響して今期はフェニテックは赤字です。売り上げ自体は例年通りのようです。

子会社化に伴う負ののれん発生益を計上

2017年3月期1Q 実績では、経常利益で▲384百万円で赤字ですが、当期純利益 2,209百万円の黒字です。

フェニテック子会社化で有利子負債が増加

2015年度末 実績 で有利子負債は13百万円でしたが、2016年度1Q 実績では7,918百万円に増加しました。

2017年3月期通期 予想は平均為替レート1$=100円で想定

平均為替レートが100円想定ということで、円安になれば利益は伸びる傾向にあります。

100円を割って円高で推移した場合には業績が悪化します。ほとんどの企業が為替105円程度を想定した業績予想を出しているので、トレックスは最低ラインとして出したという印象です。

トレックスセミコンダクターの主要顧客

カシオ計算機株式会社、キヤノン株式会社、京セラ株式会社、ソニー株式会社、太陽誘電株式会社、パナソニック株式会社、株式会社日立製作所、株式会社JVC・ケンウッド、三菱電機株式会社、株式会社村田製作所、富士通株式会社、Foxconn Precision Components Co.Ltd.、HTC Corporation、Lenovo Mobile Communication Technlogy Ltd.、LG ELECTRONICS INC.、Logitech Inc、Samsung Electronics Co.,LTD

トレックス本体の業績はある程度安定、あとはフェニテックの稼働率

トレックスの電源ICを中心とした事業は堅調な傾向です。フェニテックは売り上げの2割程度がトレックスからの受注だったということで、おそらくフェニテックもまずまずだと思います・

フェニテックは、2015年10月にヤマハ鹿児島セミコンダクタを譲渡され、生産設備、人材を譲り受けました。

まだ一年に満たず、鹿児島工場が本格的に稼働してくるにはもう少し時間がかかりそうです。

ただ、優秀な人材をそのまま引き受けた他、V字回復を果たした鍵になったトレックスの経営陣、営業ルートなど、強みを生かせば軌道に乗るのも早いのではないかと予測しています。

中古を買い取ったら当然初年度はメンテナンスや自社用のカスタマイズで費用がかさみます。しかし、新しく作るよりはコストも時間も削減できているはずです。

これからのトレックスセミコンダクターに期待です。

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