シライ電子工業株式会社は、ジャスダック上場(6658)で、国内外でプリント配線板事業と探査機ソリューション事業の2本柱を持つ世界で唯一の企業です。特に最近新発売されて、世界から注目されているのが「透明フレキシブル基板」というもので SPET-MMシリーズとして新作が投入されました。大株主には任天堂が入っており、任天堂関連や任天堂スイッチ関連銘柄という側面もあり2018年8月29日終値現在、時価総額 約75億円、株価は537円となっており、取り扱う商品の汎用性や将来性を考えるとまだまだ新しい材料が出てきて、再評価される機会もあるのではないでしょうか。
基板や配線を透明にするシライ電子工業の技術
シライ電子工業(JASDAQ 6658)は、以前から透明フレキシブル基板を開発して発売していました。シライ電子工業が運営している「基板ネット」によると、前作の透明フレキシブル基板は、導体は透明ではなかったようです。顧客とのコミュニケーションの中で、導体部分まで透明だったら面白いよねということで、導体まですべて透明のフレキジブル基板作りに取り組み、2018年8月ついに発売を発表しました。
当社は、透明フレキシブル基板 SPET(Super-Polyethylene-Terephthalate)シリーズの市場展開を進め、カーエレクトロニクス業界やアミューズメント業界へ販売を進めてきました。 これらの業界に対し、この新しい透明フレキシブル基板 SPET-MM を更に提案するとともに、今後成長が期待されるウェアラブル業界やディスプレイ業界等に対しても新たに提案し、売上高の拡大を目指します。 SPET-MM は、サブストレートを透明且つ高耐熱の透明フレキシブル基板のコア技術を応用し、その配線を見えなくする技術を付加することで、低抵抗な導体かつ部品がリフロー実装できる透明なフレキシブル基板となります。 この SPET-MM は、平成30 年9月5日からポートメッセ名古屋で開催される第1回名古屋ネプコンジャパンにて一般公開いたしますので、是非ご来場いただきご覧ください。 平成30 年8月21 日 シライ電子工業株式会社
シライ電子工業の株価、透明フレキシブル基板発売の材料後のチャートの動き
発表後、株価は2日ストップ高となりましたが、そのあとに長い上髭を伴いながらもみ合っている状態です。短期的にはどちらにいくかはわかりませんが、配線板と探査機の両輪で取り組む点や、新発売の透明フレキシブル基板を含む幅広いプロダクトを持つ点で今後適正な評価を得ていくのではないでしょうか。
世の中の透明な製品へのニーズと市場規模
液晶が透明な製品などは最近世の中に出回ってきましたが、その基板や配線自体が透明で見えないというものはかなり汎用性が高くその用途は広がり続けていると思います。
数年前から、
アスカネットの空中ディスプレイ「AIプレート」が注目され、現在も量産技術の確立などの課題に立ち向かっています。こちらは空中に像を写し出すというもので、アウトプットの部分でも応用した入力機器としても汎用性が高く期待されています。
シライ電子の透明フレキシブル基板が応用されると
基板というのは製品の中身の部分ですが、電化製品にはほぼすべて基板が内蔵されていて、それに基づいて製品がプログラムに沿って作動しています。基板が透明ということは、例えば液晶画面にしても基板を隠すという概念がなくなったり、デザイン家電などでも基板の機械らしい部分を気にせずにクリエイティブなデザインができるということになります。
デジタルサイネージ広告などでも製品のほぼ全てが透明であれば広告したいものに注目が集中します。シライ電子工業は基板という部分が主の事業なので、完成形の製品のなかに隠れてしまい一般的には知られにくい存在かもしれませんが、シライ電子工業がこれから提案するであろう広告や端末、アミューズメント、家電、車載などいろいろなところで開発の幅が広がり、
基板と言うと緑色の板にはんだで色々な電線や回路がくっついていて複雑な印象を持ちますが、透明フレキシブル基板の場合はその複雑なものがあるにも関わらず透明な板であり、さらに配線板そのものが見えず、そして高い耐熱性を持っていると言う、とても興味深い製品になっています。
私は工業系に詳しいわけではありませんが見えない基板が存在するとしたら、まず驚くと思います。
基板らしい基板が存在しないプロダクトなんて見たことがないからです。
スケルトンな液晶がスマートウォッチやウェアラブル端末、その方がデジタルサイネージなのに取り入れられてきましたが、シライ電子工業の目で見ることができない透明フレキシブル基板が採用されると、もはや製品そのものが透明でスケルトンになる可能性を秘めています。
シライ電子工業では透明な基板だけでなく非常に柔らかい基板や、とても薄い基板などあらゆるものを制作する技術と実績を持っています。
幅広いニーズに応えるフレキジブル基板を柔軟に供給
特殊な基板はやはり価格が高くなり大口たの導入に躊躇しがちな部分ですが シライ電子工業では「
基板ネット」と言うページを作成して シライ電子工業で販売している基板の細かな特徴などを紹介した上
で小口のロットでの 販売についても相談できるようになっています。
シライ電子工業の時価総額はまだ80億円以下です。
配線を目で見ることができない透明なフレキシブル基板 SPET-MM は まだ販売を開始したばかりですが 顕在的な需要も潜在的な需要もかなりを大きくあるように感じます。
これからも注目していきたいですね。