8704トレイダーズホールディングス傘下となったZEエナジー、環境に配慮しこだわり抜くバイオマス発電の背景には炭への愛。
2007年2月のBisinessChanceという雑誌に、「株式会社ゼロエミッション」という企業の特集がありました。これは、松下康平社長が代表を務めていた、ZEエナジーの前身とも言える会社です。
当時、環境ベンチャーとして、ゴミを炭に変える装置を販売して月商400万ほどとのことです。
2006年に松下前社長の父から炭化装置の製造拠点を譲り受けたため、自社で装置を開発できるようになったと記されています。
参考:2007年2月 ネットビジネスの次はコレだ!!一流企業と取引できる環境ベンチャーが急成長
炭アーティストとしても活躍する創業者 松下康平社長 に
以前から、なぜZEエナジーとベンチャーキャピタル事業を展開する株式会社江寿という京都の企業がZEデザインへの投資を行ってきたのか関係性が気になっていました。
株式会社江寿の代表 西枝英幸氏、西枝 攻もアーティスト、公益財団法人 西枝財団の設立者としても掲載されています。
ZEエナジーがアート展などを積極的に行っているのも不思議でしたが、点と点が繋がってきました。
松下社長はアート界・炭の世界で活躍する方という記事を見つけました。
部屋の空気浄化や冷蔵庫の脱臭、繊維の中やシャンプーなど、ここ10年、日本の生活の隅々にまで浸透した木炭や竹炭。このブームの仕掛け人、松下康平さん ( 38歳 ) にスイスで会った。
もともと環境問題に関心が強く、大学での研究テーマは「炭による地質改良」。これがきっかけで炭にのめり込み、ビジネスやアートにまで展開させた。ヴォー州サン・シュルピス ( St. Sulpice ) での個展では、さまざまな質感の炭を組み合わせた抽象的な彫刻や絵が並ぶ。こうした多岐にわたる活動について聞いた・・・・
参考:2010-11-20 炭ブームの仕掛け人はアーティスト
松下康平氏は、ZEエナジーの株の25%を所有しています。創業社長です。
ZE エナジーは着実に急成長の初期ステージを迎えており、このタイミングで当社が再生可能エネルギー事業に本格的に参入し強化して行くことにより、当社にとって FX 事業に次ぐ第2の事業の柱として、今後持続的に成長拡大するための新たな原動力と成り得ると判断し、 ZE エナジーの創業者である取締役社長 松下康平氏に株式交換による完全子会社化の申し入れを行いました。 松下康平氏からは、ZE エナジーの設立当初は自ら新規株式上場を目指して事業を行ってきたも のの、これまでの厳しい経営環境の中で当社と協調して乗り越えてきたことで信頼関係が醸成されたため、当社グループの中で事業を推進した方が、同社は今後開発事業に専念することができるとともに、事業拡大に必要な対外的な信用力が早期に強化でき、受注活動への好影響と優秀な 人材の獲得が有利に進められるとの観点から ZEエナジーにとっても非常に有益であるとの認識に 至り、株式交換の実施に合意されました。
参考:2015.9.15 株式会社ZEエナジーとの株式交換契約締結に関するお知らせ
ZEエナジーは「ゼロエミッション・ホールディングス」からの30年の歴史を歩んだ企業
ZERO MISSION・・・ZE・・・
「ゼロエミッション」を商標登録し、経営理念に掲げてきた私たちZEエナジー
ZEエナジーの前身は、炭化装置メーカーです。1987年の創業から「炭による地質改良」の研究に取り組み、資源の循環利用などの環境課題に取り組んできました。
その当時、日本で環境課題に真っ向から挑み、取り組んでいる企業はほとんどありませんでした。ごみとして捨てられていた廃棄物を有効活用し、廃棄物をゼロに近づける。そして資源として循環させ、地球にも、企業にも、メリットをもたらす快適な循環モデルを創造していく。その頃、心に描いた使命は約30年経った今も変わっていません。
炭化装置からバイオマス資源の再生、そしてバイオマス発電とZEエナジーの取り組みは、時代とともに拡大し新たな進化を遂げています。
環境技術のパイオニアとして、初心を貫くために「ゼロエミッション(=地球への負担を限りなくゼロにする)」という言葉を商標登録し、経営理念として掲げています。
林野庁が補助するMade in Japan、地産地消コンパクトバイオマス発電
ソフトエネルギーZEエナジー、林野庁補助事業で、180kWのバイオマス発電システムを開発 2014.4.7
平成25年度林野庁補助事業「木質バイオマス産業化促進事業」において、富山県小矢部市にて当社の特許技術を搭載したデモ機の施行が完了し、2014年5月中旬より公開を開始致します。 「コンパクトバイオマス」とはZEエナジーが開発した製材工場の残材や住宅解体材、森林由来の間伐材など地域の未利用資源を利用して発電を行う木質バイオマス発電装置の名称です。そのコンパクトな設備規模により、民間企業や地方自治体などでも比較的簡単に導入可能であり、地球温暖化や廃棄物の問題への対応として環境面で優れており、資源の循環的、効率的利用を進め、環境に対する負荷の小さい経済社会を築いていくための一つの方法として、今後求められている国内製の木質バイオマス発電装置です。
ZEエナジー、林野庁補助事業で、180kWのバイオマス発電システムを開発 - ソフトエネルギーZEエナジー(東京)は、平成25年度林野庁補助事業「木質バイオマス産業化促進事...
ZEエナジーの事業・将来性について、松尾前社長が語る動画
ZEエナジーの事業は分かりずらい部分です。動画で見てみてください。
未来展望~トップリーダーの集い~ #017
2015/08/04 に公開
今回の【未来展望~トップリーダーの集い~】は第17回目の放送です!ご登場いただいた企業様は
・株式会社斉藤林業 代表取締役社長 齋藤英之 様
・株式会社ZEエナジー 代表取締役 松尾直樹 様
ZEエナジー バイオマス発電システム 動画
ZEエナジーの木材バイオマス発電から良質な炭を再利用、ファンドで地域に還元を
ZEエナジーは、炭から始まっていることが分かってきました。
炭ブームは定期的に訪れているように感じます。かぶちゃん村 森の発電所 ではかぶちゃんファームに土として返して土壌改良に使用しているそうです。
なんて副産物が多い事業でしょう。
かぶちゃんの里山応援 エネルギーファンドのモデルをトレイダーズでも構想か
かぶちゃん村では、かぶちゃん里山応援 エネルギーファンドを設立しています。これはトレイダーズでなく、株式会社ソーシャルインパクト・リサーチが資金の仲介をおこない、かぶちゃん電力株式会社が木質バイオマス発電事業、および太陽光発電事業で運用を行っているそうです。
発電所自体を証券化し、金融商品として地域住民に買ってもらい地域にも利益を分配のモデル
前社長も8月号で発電所証券化の話題をしていました。トレイダーズ証券は、証券会社として第一種金融商品取引業、第二種金融商品取引業の登録はありますが、投資運用業の登録が現在は無いようです。
この辺は難しくて私にはわからないのですが、以下の記事で前社長も証券化の話をしています。
日本初、木質バイオマス発電で地球を救え! 株式会社ZEエナジー
日本再生の鍵を探せ | 企業 × 学校 物語メディア Biglife21 ビッグライフ21 2015年8月号より
地産地消のエネルギーを作りたい
同氏の狙いは、エネルギーの地産地消モデルを実現すること。木材等、乾燥系のゴミは熱分解してガスにし、生ゴミや糞尿等、湿潤系のゴミは、菌を使い発酵させてガスにして、それぞれ発電する。この2つのガス化発電により、地域から出るゴミを全てエネルギーに変えられる。また、発電の他に、熱利用のコジェネレーション、CO2を利用したトリジェネレーションを目指す。
そして、得られた売電収益から一定の割合を、地元地域と木材の供給元である林業等に還元する。さらに、発電所自体を証券化し、金融商品として地域住民に買ってもらう。地域住民は発電所から得られる収益をベースに、毎年利益を得られる仕組みだ。
さらに、20年分の利益を先に償還することができるため、これを利用して新たな発電所を建設する。発電所を作って証券化し、売りながら全国に小型の発電所を作っていく。
トレイダーズのシナジー効果が楽しみですね。
ただ、財務面はちょっと心配です。大株主一族でどこまで借金を先伸ばしてくれるか。。。状況が状況なので、ファイナンスもそれほどネガティブイメージではないですが。。。